■ 表16-1 新生児・乳児食物蛋白誘発胃腸症の分類と特徴
従来の新生児・乳児消化管アレルギーは新生児・乳児食物蛋白誘発胃腸症、欧文名non-IgE-GIFAとして再定義され, FPIES、PIAP、FPEが含まれる。2017年にFPIESの国際的ガイドラインが示され、表に示す分類がなされた。また、わが国の特徴的臨床像を考慮してchronic FPIESという概念が追加された。
■ 図16-3 好酸球性消化管疾患の診療の流れ
消化器症状から本症を疑う。疑った場合には内視鏡検査を行い、病理組織での好酸球浸潤の有無の確認が必要である。EoEでは年齢により症状が異なる。消化器疾患、アレルギー性疾患および好酸球性疾患としての疾患カテゴリーを考慮して鑑別を行う。EoEでは特異的な内視鏡所見を認める。本症での保険適用薬はないが、EoEではまずPPIを用いて治療を行い、反応不良の場合には局所ステロイド療法か食事療法が選択される。EGEでは中等症までで、かつ緊急性がない場合には、ロイコトリエン受容体拮抗薬の使用も考慮される。効果が不十分であれば全身性ステロイド療法や食事療法を考慮する。難治例では生物学的製剤の使用も考慮されることがある。