[ 要 旨 ]
- 1食物そのものではなく、食品添加物や種々の食品添加成分が、食後に来すアレルギー症状の原因であることがある。
- 2糖アルコールであるエリスリトールによるアレルギーの報告は少なくない。エリスリトールによる皮膚プリックテストは陽性率が必ずしも高くはなく、診断には皮内テストが必要になることがある。
- 3アイシャドウや口紅に含有されているカルミンにより経皮経粘膜感作を受けて、食品添加物として使用されている食品中のコチニール色素の経口摂取により全身性アレルギー症状を来す症例は少なくない。特に成人女性で報告が多い。
- 4魚介類の寄生虫であるアニサキスは、食後の全身性アレルギー症状の原因となり得る。魚介類の生食後に症状を来す症例が多く、原因食物摂取後数時間以上経過してから症状を来す症例も少なくない。
- 5お好み焼きやホットケーキを摂取した後に全身性アレルギー症状を来す患者の中に、その食品に混入しているダニ由来のアレルゲンが原因となっているものがいる。
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