災害時のアレルギー疾患への対応方法について
災害におけるアレルギー疾患の対応
~アレルギー疾患をお持ちの方、災害に対応する行政の方、災害医療に従事する方へ~
近年、わが国では台風、豪雨、地震などによる災害が多く発生しております。一方で、アレルギー疾患は国民の2人に1人以上と多い疾患であり、「避難所における良好な生活環境の確保に向けた取組指針」(平成25年8月内閣府)ではアレルギー患者は「要配慮者」であると明記されています。
本研究では、災害対策におけるアレルギー患者の方とその養育者の方、災害に対応する行政の方、実際に現場で医療を担う災害医療従事者の方のアンメットニーズを把握するために、アンケート・聞き取り調査を行い、調査結果に基づいてパンフレット、ポスター、カード、ゼッケンなどの災害時に役立つツールを作成いたしました。
各ツールは患者・養育者、行政、医療従事者を対象とし、わかりやすく簡潔な記載を心がけました。また、平時、災害時ともに活用できるように、パソコン、携帯電話、タブレットなどでの閲覧や印刷が容易なPDFの形式で作成しました。
災害にあたっては自助、共助、公助が対策の三つの柱となりますが、これらツールがみなさまの災害時の対策のお役に立てることを願っております。
ツールの内容
- 災害時におけるアレルギー疾患への対応
- アレルギー疾患がある方が災害時にすべきこと
- アレルギー疾患のための災害への備えと対応
- お薬・水・食料備蓄できていますか?(ポスター)
- アレルギー表示の注意点とアレルギー用ミルクの紹介
- 東日本大震災の避難所で実際に起きた事例
- 一般向けFAQ集
- 自治体のための災害の備えと避難所運営の手引き
- 災害時のアレルギー治療薬
- リンク集
- アレルギーゼッケン
- そなえるブック
ツール掲載 URL:アレルギーポータル:災害時のアレルギー疾患への対応方法
https://allergyportal.jp/just-in-case/
令和3年度 厚生労働科学研究費補助金(免疫・アレルギー疾患政策研究事業)
大規模災害時におけるアレルギー疾患患者の問題の把握とその解決に向けた研究
代表者 帝京大学医学部小児科・小児アレルギーセンター 小林茂俊
令和4年 3月 発行